最新世代の軽量eMTBは、高度な走行感を目指して、MTBの機敏性と従来のeMTBのサポート性能を組み合わせています。また、モーターの小型化によりシステム重量を抑えています。最高の性能を引き出すために、DT Swissがこの新しい軽量eMTBの要件を綿密に調べた結果、システム重量はほとんど変わらないにもかかわらず、最新世代のeMTBでも負荷とトルクは依然としてMTBの要件を上回っていることが判明しました。DT Swissのホイールエンジニアは、当社のHybrid MTBホイールの耐久性と当社製品の定評ある軽さを組み合わせ、システム重量の低減という新しい可能性を実現しました。Hybrid MTB LSホイールは、平均駆動トルクの低いモーター向けに特別に開発されたコンポーネントを備え、軽量性と敏捷性を保ちつつ進化を遂げた、走行性を重視した製品です。
ライダーの要求に応えるホイールを提供するというDT Swissのミッションは今も変わりません。ライダーのニーズに応じて変化するバイク。それに伴って生じる新しい制約に、コンポーネントを適応させることが必要です。従来のMTBと重量がほとんど変わらない軽量化された新しいeMTBは、電動モーターを搭載しているため、より大きなトルクと負荷が発生します。用途が多様化するこの新しいカテゴリーでは、コンポーネントも様々な目的に対応しなければなりません。このホイールの開発では、俊敏で切れの良いハンドリングと、タフなトレイルにも対応できる強度を重視しました。Hybrid MTB LSホイールはASTMカテゴリー4の適用範囲に基づいて、最大システム重量130kgに対応するよう開発・テストされており、軽量リム、2.15mm強化ヘッドのスポーク、およびHybrid LSに適応する専用ハブで構成されています。
Hybrid MTB LSシリーズの最上位モデルは、内幅30mmのカーボン製リムを採用。重量を抑えた俊敏で軽快な走りと、長時間のトレイルでも信頼できる、十分な耐久性を両立させています。
テクニックを要する険しい登りや、難関の下り坂に機敏に対応し、爽快に走破することができます。
「機敏性」と「信頼性」という軽量eMTBの要求に応える、軽量なアルミ溶接リムを採用したホイールです。
ライダーがトレイルでの素早いライン取りを機敏におこなえるよう、リムの軽量化に重点を置きました。
Hybrid MTB LSのスポークは、従来のMTBホイールに比べて太く、eMTBホイールより細くなっています。重量を増加させることなく、横方向とねじれ方向の両方の剛性を高めるためです。横方向の剛性を高めることでeMTBの荷重に適応し、ねじれ剛性を高めることでハブからリムへダイレクトに推進力を伝えることを可能にしています。
さらに、ホイールが1回転する間、各スポークは負荷状態と無負荷状態を交互に繰り返します。スポーク径を太くすることで、負荷・無負荷の繰り返しによるスポークの疲労を防ぐことができます。
軽量eMTBのバッテリーやモーターは小型化されましたが、従来のMTBと比べて車体重量は大きいままです。
軽量eMTBは従来のエンデューロバイクと同じような走りをすることが多いため、コンポーネントに負荷がかかります。これらの点を考慮して、ハブボディを再設計しました。軽量化はそのままに、モーターによる高い駆動トルク、および車体重量に伴う大きな制動トルクへの耐性を高め、信頼性を向上させることができました。
深溝玉軸受タイプのベアリングは通常、高級自転車のハブに使用されています。このベアリングは、高速回転して垂直方向の力を吸収する一方で、ある程度の軸方向の力を受け止めることができるように最適化されています。
ベアリングの摩耗は、ボールや転がり面にかかる力が大きすぎる場合に発生します。局所的な荷重が大きいと、転がり面にくぼみができ、ボールがスムーズに回転できなくなります。その結果、ホイール・ベアリングはスムーズな回転が出来なくなります。
また、過剰な点荷重は転がり面の摩耗につながり、走行に支障をきたす可能性があります。
eMTBでは荷重が大きくなるため、ボールベアリングの調整も必要となります。そのため、新世代のハイブリッドホイールには、240EXP MTBハブよりも大きなボールベアリングを使用しています。大きなボールベアリングは、転がり面のより広い範囲に荷重を分散し、摩耗を少なくします。
